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この記事でわかること
・本革とはそもそも何か
・財布に使われる革の種類
・条件別でのおすすめできる革の種類
財布で使用される材料に革があります。革と聞くと 『本革』 をイメージされる方は多いでしょう。または雑誌の裏表紙などで見かける金運向上財布などが頭をよぎり 『ヘビ革』 を想像される方もいるかもしれません。
本革には 『牛革』 『ヘビ革』 『ワニ革』 など、いろいろな種類があります。種類によって特徴は様々。つまり革の種類ごとの特徴を理解しておけば、財布選びも楽しくなります。購入後も革ごとでのメンテナンス方法がわかるので長持ちさせることができるようになります。
そこで、この記事では、財布に使われる革の種類とその特徴についてご紹介していきます。
おすすめの革もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
本革とは
『本革』は、動物の皮がなめされた状態のものをいいます。動物の皮をなめし、材料として加工されたものが革なのです。
革だけでみると、フェイクレザーのような人工的に革に似せられて作られたものもあります。そのため、本物の革という意味の本革という言葉が利用されるのです。
革製品がほしいとなれば、『本革』の商品を選ぶことになります。
財布に使われる革の種類
日本で現在購入できる財布に利用されている本革には、次の17種類があります。
・牛革
・馬革
・豚革
・山羊革
・羊革
・トナカイ革
・鹿革
・象革
・ラクダ革
・カンガルー革
・アザラシ革
・ヘビ革
・トカゲ革
・ワニ革
・ダチョウ革
・エイ革
・サメ革
・うなぎ革
同じ動物の革でも、種類ごとに、さらに色々な特徴があります。
革の種類ごとに解説します。
牛革
牛の皮を原料とした革です。
一般革として、いろいろな製品に使われています。
財布でもっとも多く使われている革原料です。
特筆すべきは、牛革は一括りにできず、牛の性別や年齢によって特性が異なることから、革としての呼び名が違います。『カーフ』 『キップ』 『カウハイド』 『ステアハイド』 『ブルハイド』 があり、ステアハイドが一般的に流通しています。
牛革については、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にどうぞ。
馬革
馬の皮を原料とした革です。
薄く大判なのが特徴。靴の裏革、ハンドバッグや財布、衣料用などに使用されています。
馬のバット(尻の部分)は繊維密度が非常に大きく、特に密度の高い部分はコードバンと呼ばれ、珍重され、ランドセル、ベルト、時計バンド、財布などに利用されています。
豚革
豚の皮を原料とした革です。
日本で唯一独自材料調達できる皮革で、三つ並んだ毛穴が特徴です。この毛穴は革の裏面まで貫通していることから、通気性があり透湿性が高い特徴があります。
牛革よりも軽く扱いやすいのも特徴です。日本は、世界有数の豚革、豚原皮輸出国であり、国内生産の90%が東京都墨田区で作られています。
豚革の大きなポイントは、使い込むことでいろいろな表情に育つエイジング。深いあめ色になったり、薄くなったりと、使いこめばこむほど、自分だけの顔を持つようになります。
山羊革
山羊の皮を原料とした革です。
薄いものの弾力性があり、ゴムのように押し返す感触を持ちます。
そのため、強く型崩れを起こしにくい革です。
山羊そのものの持つシボは、空打ちやシュリンクで作られたシボと違った美しさがあります。
エイジングが進むとシボの溝が色濃くなります。
普段のお手入れは、乾いた布で拭く程度で十分です。革表面が乾燥してきたときは、クリームで保湿をするといいでしょう。
羊革
羊革とは、ヒツジの皮から作られた革です。羊は世界で最も飼育されている動物のひとつで、その皮は軽くて柔らかく、加工しやすいのが特徴です。羊革は、靴、バッグ、衣類、小物など、さまざまな製品に使用されています。
羊革の特徴は、以下の通りです。
・軽量
・柔らかい
・加工しやすい
・通気性が良い
・保温性が高い
・耐久性がある
羊革は、これらの特徴から、靴やバッグなどのファッションアイテムによく使われます。
また、羊革は、衣類や小物にもよく使われます。
羊革製品は、ファッション性、機能性、耐久性に優れているため、多くの人に愛されています。
トナカイ革
トナカイ革は、北極やシベリアなどの寒冷地に生息するトナカイの皮から作られた革です。
そのため、寒冷地に適した特徴を持っています。
鹿革と質感が似ているものの、鹿革よりも薄い特徴があります。
希少性の高い革というわけではありませんが、日本国内での流通はあまりなく、国内でトナカイ革の製品をみかけることはあまりないかもしれません。
トナカイ革の財布が気になる方は、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にどうぞ。
鹿革
鹿革は鹿を原料とした革です。ディアスキンとも呼ばれています。
鹿革はカシミアに例えられるほどの滑らかな触り心地が一番の特徴。艶やかな見た目から高級感の高い本革です。
メンテナンス不要で、扱いやすいのも特徴です。
象革
象革(エレファントレザー)は、象の皮を原料とした高級皮革です。
起毛感があり、ベルベットのような柔らかい手触りが特徴。
表面には、細かな粒上の凹凸があり、これが独特の表情を生み出しています。
また、厚みがあるため丈夫であり、耐久性にも優れています。
ただし、象はワシントン条約により絶滅危惧種として保護されています。
そのため、国によっては法律により皮革そのものの取引が禁止されています。
ラクダ革
ラクダの皮を原料とした革です。
砂漠の乾燥気候の中、昼の暑さと夜の寒さという、相反する気温環境で生き抜くための強さを持った皮膚をしていることから、とても丈夫な構造をしています。
まず柔軟性があるものの厚みがあり、耐久性に優れている特徴があります。
普通の使い方をしていれば、長期的に利用することができます。
長い時間活用できることから、革のエイジングを楽しむことができる素材だといえます。
ラクダ革の財布が気になる方は、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にどうぞ。
カンガルー革
カンガルー革は、カンガルーを原料とした本革です。
革の繊維密度が非常に高いことから頑丈、つまり強度が牛革の2倍くらいの強度があります。
ただ、繊維密度が高くなると革の厚みも増す傾向になりますが、カンガルー革については薄いのが特徴。そのため、軽くて強度の強い革として重宝されます。
アザラシ革
アザラシを原料とした革で 『シールスキン』 と呼ばれます。
アザラシの種類により3種類に分かれます。
・ハープシール|タテゴトアザラシの皮が原料
・リングシール|ワモンアザラシの皮が原料
・ケープシール|ミナミアフリカオットセイの皮が原料
アザラシ革の特徴として、独特の畝模様があげられます。
この畝模様があることで、傷がついても紛れてごまかすことができます。
厚くて丈夫であり、水にも耐性があります。
ヘビ革
ヘビの皮を原料とした革です。
ヘビの個体ごとに違う模様のおかげで、まったく同じデザインになることはありません。
その為、1点物として楽しむことができる素材です。
うろこ状になっていることから、肌触りも一般革と比べても独特です。
うろこ自体が剥がれそうでも剥がれない強度があります。
トカゲ革
トカゲ革はワニ革同様に、エキゾチックレザーの代表格となる革です。
リザード革とも呼ばれます。
薄く、軽く、丈夫 という特徴があり、その細かく揃っている粒上の体鱗の形状とその丈夫さが魅力の革となっています。
ワニ革
ワニの革を原料とした革です。
一般革やエキゾチックレザー含め、最高級の革とされています。
部位によって模様が異なるほか、ワニの種類によっても革の表情は違います。
その為、同じ商品でも唯一無二のアイテムが手に入ります。
ワニ革の斑紋には特徴があります。
ワニ革の斑紋には特徴があります。
・竹斑(たけふ)|腹側の斑紋で、大きな四角形が美しく並びます
・珠斑(たまふ)|脇腹側の斑紋で、小さな丸い形を
竹斑をより多く使ったものや、竹斑から玉斑への繋がりが自然なものが高級とされます。
ダチョウ革
ダチョウ革は『オーストリッチ』と呼ばれるエキゾチックレザーの一つ。
背中部分には、羽根を抜いた軸跡が突起状に残る『クイルマーク』 が残ります。
このクイルマークのある部分は、1羽のダチョウから取れる革のうち40%程度です。
そのため、とても貴重な部位となります。
表面全体にクイルマークが入った『フルポイント』 と、裏面はクイルマークの入っていない部分を使った『ハーフポイント』 があります。
これにより製品価格に大きな差が生じますので、オーストリッチを選ぶ場合は商品選びの参考にしてみましょう。
エイ革
エイの革は 『スティングレー』 と呼ばれ、太古の昔から利用されてきた本革です。
表面がガラス球のように美しいことから、泳ぐ宝石とも呼ばれています。
背中の光を感知する部分が白い模様になっており、 『スターマーク』 『スティングレーハート』と呼ばれます。強度が非常に強く、牛革の10倍程度と云われています。
加工のしづらさなどから、高級レザーの一つに数えられます。
また、その美しさから、持つ者を選ぶ素材ともいわれます。
サメ革
サメ革は、『シャークスキン』 『シャークレザー』 とも呼ばれるサメを原料とした革です。
鮫皮と書かれた材料もありますが、こちらはサメではなく、エイを使った材料です。
サメ革には次のようなつの特徴があります。
・とても軽い |牛革と同じ面積で約7割の重さ
・とても丈夫 |筋繊維が緻密なため、引き裂き強度も強く、引っ掻き傷がつきにくい
・水濡れに強い|水に強いことから、水滴や手汗なども気にしないで良いのがポイント
うなぎ革
うなぎ革は、うなぎの皮を原料とした革で、イールスキンと呼ばれます。
とはいえ、普段食べているようなうなぎではなく、ヌタウナギという深海魚の皮を原料にした革です。
海に生きる生物だけあって、他の陸上生物の革に比べると、水や湿気に強い特性があります。また復元力もあるので、雨に濡れても乾けば元に戻ります。
魚の皮であることから薄いですが、強さは牛革の1.5倍程度となっており、軽くて強く柔らかいのがイールスキンのポイントです。
おすすめの本革素材
本革は原料となる動物によって特徴が違います。そのため、自分の用途にあった本革を選ぶのがいいです。
ここでは、財布を選ぶ条件を4つ想定し、おすすめできる革の種類を解説します。
丈夫さ
丈夫さでおすすめの革は次の3種です。
特にエイ革はとても強度が強い特徴のある革です。
またワニ革やトカゲ革など爬虫類系も牛革と比べて10倍近い強度があります。
エイジング
エイジングが楽しめる革として、特におすすめなのが次の3つです。
牛革や馬革などは使い込んでいくと美しい光沢を楽しむことができます。
また、トカゲ革は耐久性が非常に強いので、長い時間使う中で色に深見が増していきます。
柔らかさ
財布に使用される革で柔らかさで選ぶ場合のおすすめは次の通りです。
この3種だけでなく、例えばヘビ革などのエキゾチックレザーや牛革でも仔牛で取れる 『カーフ』なども柔らかいです。
希少性や上位ランク
希少性の高い本革や上位ランクの本革の財布を持ちたいという方へのおすすめは次の3つです。
エキゾチックレザーとしても最高級の本革であるこの3種は、個性を表現するにもぴったり。
デザインによっては普段のファッションとは不釣り合いになってしまう場合もあるかもしれません。
ぴったりハマれば、お洒落な大人を演出できる財布となるでしょう。
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